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NEWS(研究活動)未来の学び協創研究センター 佐藤正範 副センター長がコンピュータ利用教育学会(CIEC)にて「学会賞 論文賞」を受賞しました

2025年8月26日

2025年8月21日から23日にかけて鹿児島大学で開催された、コンピュータ利用教育学会(CIEC)年度大会「PC Conference2025」において、本学 未来の学び協創研究センター 副センター長の佐藤正範 特任講師が「2025年度学会賞 論文賞」を受賞しました。
本賞は、CIECの学会誌に前年度発表された論文の中から、コンピュータ利用教育の発展に独創性および将来性をもって寄与したと認められる研究に対して贈られるものです。
佐藤正範特任講師の受賞論文『インターネット利用時の小学生の安全を確保する「Web見守りシステム」の運用』は、教員?児童?保護者が連携して子どもたちのWeb上の行動をログにより見守る仕組みを提案?実践したものであり、子どもたちの安全なインターネット利用環境の整備と、それを支える保護者の意識改革にも貢献した点が高く評価されました。

学会からの受賞理由には以下のような評価が記されています:
「本論文は教員、児童、保護者が連携しつつWeb上での子どもたちの行動をログにより見守る取り組みを報告しています。児童の安全のみならず、保護者の意識改革と見守りの重要性を実証的に示しており、有益かつ実効性の高い成果となっています。特に保護者の教育的な関与が促進されている点が特徴として挙げられました。今後、児童の生成AI活用のログなど、さらなる発展が期待される研究です。」

この研究成果は、学校現場の現実的な課題を新しい視点から解決するものであり、産学官連携の実践例としても注目されています。

【佐藤正範特任講師のコメント】
ご指導?ご助言くださった先生方、研究データの収集にご協力いただいた学校の子どもたち、先生方、保護者の皆様、システム開発に携わってくださった企業様、研究支援をいただいている大学事務の皆様など、支えてくださったすべての方々のお力添えにより、本賞を受賞することができました。ありがとうございます。また、日本学術振興会(23K02703)からのご支援にも心より感謝申し上げます。

学校や子どもたち、先生方が安心してチャレンジできる学習環境の整備と支援は、今後ますます求められる領域だと考えています。これからも学校現場に足を運びながら、教員養成と研究の両面から、未来のより良い教育の実現に貢献してまいります。

【受賞論文の概要】
本研究では、小学生のインターネット利用における安全確保を目的として開発された「Web見守りシステム」の提案と、その小学校(小学2年?6年)における実践結果を報告しています。本システムは、児童がブラウザを使用してインターネットを利用した際のアクセス履歴(Webログ)をサーバーに記録し、保護者と学級担任が専用Webサイトを通じていつでもログを確認できる仕組みです。
従来は、インターネット上の危険なコンテンツから子どもを守る手段として、アクセスを機械的に制限する「フィルタリング」の利用が一般的でした。しかし本研究では、制限による管理ではなく、「見守り」と「対話」を重視したアプローチが採用されており、ログをもとに子どもと直接対話し、必要な指導を行うことで、子ども自身が安全なインターネット利用について主体的に考える機会を創出しています。
特に重視されたのは、保護者と子どもがシステム導入の目的を共有し、インターネット利用に関するルールづくりを共に行うプロセスです。このような関わり方により、保護者の意識も高まり、家庭と学校が連携して安全な利用環境を整えることができました。調査の結果、学びの自由度を大きく損なうことなく、一定の安全性が確保されたことが示され、実効性のある取り組みとして評価されました。

本研究は、教育現場における情報リテラシーを育む新たな手法として、また今後の生成AI活用時のリテラシー教育の基盤づくりとしても発展可能性を持つアプローチです。
本学では、今後も未来の教育を支える研究と実践の推進に取り組んでまいります。佐藤正範 特任講師の今後の活動にもぜひご注目ください。



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